残暑もまだまだ厳しい2025年の9月上旬
桃太郎は犬と猿とキジを連れて長野に行ってきた
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おじいさんとおばあさんにもらったカンナム・スパイダーで出発だ
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集合場所の日本坂パーキングに到着
すでに犬さんは来てた
猿さんもここで待ち合わせなんだ
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来ない・・・
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そろそろ予定出発時間の8:00近くなっていた
ラインもしてみたが返信はない
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電話もしてみたが出ない・・・
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キジさんとは日本平パーキングで合流予定なので
少し遅れそうだと伝えようと電話をしたのだが出ない・・・
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すると、
「ケーン ケーン」 ※キジの鳴き声
キジさんから電話が鳴った
「猿さんもういるよ~」
え~!!!
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過去何度もあったことだ
日本坂と日本平を間違えてしまったのだ
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犬さんとダイラに向けて出発
日本平パーキング到着
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笑ってごまかす猿さん・・・
ただ、あまりきつく言えなかった
なぜならこの二日間、猿さんに先頭を託してあるからだ
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今回は人間ひとり、動物2匹と鳥が1羽だ
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中部横断道なんぶで降り、52号線を走り中央道須玉、
道の駅南きよさとまで来た
やたら道路の草むしりで片側通行が多かった
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道の駅八千穂高原が出来ていると情報が入ったので行かさせてもらった
時間的にこちらでごはんを食べることにした
カレーという名のきびだんごにした
それからメルヘン街道を涼しく走り、御射鹿池へ
ここに来る途中なのだが、
ぼっこんぼっこんの4輪バギーのコースのような道を走ってきた
犬さんの水筒が空を飛ぶ
舟で荒れた海を進んでいるようだった
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次に乙女滝に向かう
猿さんはスマホのナビの使い方がいまいちわかっていないようだったので
桃太郎が先頭で行くことにした
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来てよかった
すぐ近くで見れ、水しぶきが気持ちよかった
ビーナスラインを走り道の駅休憩後、猿さんのお目当ての酒蔵に向かう
その前にガソリン入れましょうと
あったら寄ってくださいと。
蔵元へ到着・・・
桃太郎は日本酒はあまり飲めない
なぜこのお酒が好きか猿さんに聞いてみた
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おさるさん 「レジの子がかわいーんだよ」
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猿さんが購入するときレジは男性だったことは間違いない・・・
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それと・・・
ガソスタは?
多分蔵元しか考えてなかったと思う・・・
本日何回目かの我流がみなぎっている
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桃太郎が先頭を走り、
スタンドへ行きコンビニに寄り宿へ到着
1階が駐車場になってるんだ
屋根付きはうれしい
なんと朝食付きで7000円台なんだ
猿さんイイトコ知ってますね
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それぞれ自分時間を過ごし、夕食は宿の1回に何店舗かあるうちの
馬刺しの種類が豊富なとこにしてみた
当たり
最高
ニンニクの丸揚げやお刺身、なす田楽、焼きおにぎり、焼き鳥、さんま、汁物
全部おいしかった
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22:00頃だったろうか?
それぞれ早起きし、暑さに耐え、運転に疲れ、人にも疲れ(笑)
お腹も満腹で眠くなってきたので本日はお開きとした
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桃太郎はまだギリギリ40代
他2匹と1羽は60代なんだ
大正時代ならとっくに○んでいる・・・
俺はまだまだ元気だ
だいぶ飲んで食べたのだけど、部屋に戻ったらものすごくお腹が空いてきた
ラーメンでも食べに行こっと
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ひとりで外へ繰り出した
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少し歩けばラーメン屋くらいあるだろうと思っていたのだが、
なかなか見当たらない・・・
あまり行ったことのないスナックやパブ?ラウンジ?ばかりだ・・・
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酔っていたせいもあるかもしれないが
たまたま歩いていたであろう女性の方に
「ここらへんでラーメン屋ってどこかありますか?」
と、聞いたんだ
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「カ」
「カワ!」
「カワイ君???」
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「え!」
「なんで!!!」
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桃太郎 「え?」
○○○さん 「え~!!!」
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桃太郎 「え~!!!」
○○○さん 「○○○だよ!!! 小中学一緒だった♪」
桃太郎 「あーーーーー!!!」
桃 「変わってないね」
○○○ 「カワイ君もね♪」
桃 「俺は老けたよ」
○○○ 「そんなことないよ♪昔と一緒♪」
桃 「なんで諏訪にいるの?」
○○○ 「それ聞く?」
○○○ 「今はそれいらない」
○○○ 「せっかく出会えたんだよ」
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カワイ君 「そうだね」
カワイ君 「変なコト聞いちゃってごめんね」
○○○ 「そーゆーところ♪」
○○○ 「素直でかわいーじゃん♪」
○○○ 「だからカワイ君だ♪」
カワイ君 「 (ウゼー) 」
○○○ 「ラーメンじゃなくて飲み行こうよ」
○○○ 「居酒屋メニューでもお腹たまるよ」
カワイ君 「そうだね」
カワイ君 「じゃあひとりで行ってくるわ」
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○○○ 「バカじゃね」
○○○ 「昔とおんなじ」
○○○ 「だからもてるんです」
○○○ 「すぐ気を惹かれちゃう」
カワイ君 「???」
カワイ君 (意味がわからん)
○○○ 「ほら♪行くよ♪」
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強引に手を引かれ
赤ちょうちんがぶら下がった
お洒落なお店とは言い難いところにサラワレタ・・・
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(何か変なことが起こらなければいいが)
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「いらっしゃいませーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
すごく活気のあるお店だった
こじんまりとしていたがすごく好きな雰囲気だ
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○○○さん 「食べる前に一緒に再会の乾杯してよ」
カワイ君 「オーーラァイ」
○○○ 「ダサ・・・」
○○○ 「英語できないのにオーライだって・・・」
○○○ 「またそこがかわいい・・・」
○○○ メニュー先に見せてくれたし、一緒に何がおいしそうか考えてくれるし
自然におしぼりやら持ってたバッグやら席のすわる場所まで配慮してくれるし・・・
トイレ行くならあっちだよだって。しっかり確認してるし・・・
ぶっきらぼうかと思わせといてちょいちょいやさしさ出すのやめてくれる・・・
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あとさ
○○○何飲む?って
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いきなり下の名前で呼ばないでよ・・・
うれしくて、びっくりしちゃって、笑えなかったよ
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だね・・・
だよね
そうそう
そりゃもてるわ
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中学んとき足も速かったし、くしゃくしゃの笑顔で笑うし、
カワイ君のまわりはいっつも友達がたくさんだった
男にもてるってことは女にもモテるんです!
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わたしは遠くから見ていることしかできなかったんだからね
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今はそのカワイ君をひとりじめ・・・
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私はまだ恋をしたい・・・
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さっき
全然変わってないねってカワイ君から言われたもん
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こんな偶然ないし
神様がくれた今まで生きてきた中で一番最高のチャンス到来♪
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いつもあんまりお酒飲まないけどビール頼んじゃおっと♪
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○○○ 「カワイ君は何飲むの?」
カワイ君 「俺はいつもビール」
○○○ 「私もビール♪」
○○○ 「一緒だね♪」
○○○ 「気が合うのかな?」
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カワイ君 「気が合うんじゃない」
カワイ君 「たぶん・・・」
カワイ君 「・・・・・・」
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カワイ君 「ここでお前に会うことになってた気がする」
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カワイ君 「お前がビール頼むのは知っていた」
喜ぶことも知っていた
そして・・・
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おまえが俺のことを好きだったことも知っていた
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知らなかったんだな
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俺もお前のことが好きだったことを
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○○○ 「 えっ 」
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頼んだビールがふたつ運ばれてきた
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「お待たしました~」
「ビールふたっ 」
「・・・つっ・・・」
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「じゅ???」
「じゅう・・・ちゃん・・・???」
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カワイ君 「 え ? 」
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●● 「なんでいるの?」
●● 「そんで この女なに?」
カワイ君 「同級生だよ」
カワイ君 「つうか ●●こそなんでここにいるの?」
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○○○ 「カワイ君!誰?このゲスイおんな!」
●● 「は?なにゲスイって何?おばはん」
○○○ 「なにあんた?」
○○○ 「お客さんにそんなことゆう?」
○○○ 「はやくビール置いてどっか行ってくれる?」
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○○○ 「なんかムカつくけどカワイ君!!!」
かんぱあああーい♪♪♪
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なぜか目が合いながら
ビールをのどに通した
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カワイ君 (うれしそうに飲むな)
(楽しそうに飲むな♪)
(かわいいな♪)
○○○ 「おーいちいね♪ カワイ君」
カワイ君 「なあ?カワイ君やめてもらえます?」
○○○ 「さっき言われてたじゅうちゃんがいーんだ」
カワイ君 「そうじゃないけど・・・」
○○○ 「マジで何?だれ?昔の?」
カワイ君 「まあ・・・」
○○○ 「だよね 好きそうな子だもんね」
カワイ君 「・・・・・」
カワイ君 「あのさ」
「カワイ君やめてくんないからこの話なんだけど」
○○○ 「そっか ごめ・・・」
○○○ 「じゃあ じゅうぞお♪」
カワイ君 「いいじゃん 楽じゃん」
○○○ 「じゅーぞー次はー?」
じゅうぞう 「おまえ」
○○○ 「名前で呼んでくれる」
じゅうぞう 「なんだっけ?」
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・・・
・・・
○○○ (さっき呼んだのに・・・わざとか)
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・・・
お待たせを致しました~♪
じゅうちゃん♪
じゅうちゃんの好きなハイボールです♪
じゅうちゃん♪♪♪
じゅうちゃん♪♪♪
(こんなばばあには余裕で勝てる)
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じゅうぞう 「ああ・・・ ありがと」
○○○ 「なにこいつ」
じゅうぞお まだ未練あるんだ
こんなぶりっこ
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昔と変わったね
じゅうぞう 「は?」
「なにそれ?」
「俺は今」
「目の前に昔好きだった人がいるよ」
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○○○ 「なんか全くわからなくなってきた・・・」
じゅうぞう 「どうしたの?」
○○○ 「飲んでるからゆーけど!」
わたしはカワイ君のことが好きだったの!!!」
気づいてないかもしれないけど
あなたのことを考えるだけで幸せだった
遠くから見ているだけで幸せだった
プリント配るとき
私の後ろの席だったの覚えてる?
覚えてないよね?
わたしがハイって渡しても周りとしゃべってた
手だけ出して
ちょっと手が触れただけで私はドキドキしてたんだから・・・
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・・・
じゅうぞう 「知ってたよ」
じゃあ○○○は気づいてなかったんだね
俺はドキドキしすぎて
わざとそうしてた
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・・・
○○○ 「 え 」
そうだったの?
なにそれ
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じゅうぞう 「ごめ トイレ行ってくる」
○○○ 「わかったよ」
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トイレに行くには席からまっすぐ行って
突き当りを右に入ったとこだ
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・・・
(なんか困ったな・・・)
○○○にたぶん・・・
ものすごくアタックされてる・・・
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・・・
色々告白しすぎです・・・
・・・
あ~
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●● 「やっと来たか」
じゅうぞう 「びっくりした!!!」
●● 「飲むとすぐトイレ行くもんね」
昔からそうだもんね
じゅうちゃんは
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じゅうぞう 「まあ・・・」
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●● 「ねえ?」
ウチに戻ってきてよ
若いほうがいいでしょ?
こんなところでまた会えた奇跡もあるし
ウチはずーっとじゅうちゃんのこと考えてたんだよ
今またこうやって会えてじゅうちゃんのことが大好きって
改めて思ったよ
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じゅうぞう 「 ・・・ 」
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第2話へ続く
「我輩は我流である」